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転職活動で英語力は活かせる?転職時の注意点とTOEICの目安スコア

近年ではグローバル志向の拡大や外資系企業への憧れから自身の英語力を活かして英語を使った企業への転職を試みる求職者の方が増えてきています。
しかしその一方で「どれぐらいの英語スキルがあったら転職活動に有利なのか」「英語能力を活かすことができる職種はどういったものか」といったお悩みも多く寄せられています。
本記事ではどの程度の英語スキルがあると転職活動に有利に働くのか、また英語スキルだけでは転職活動はうまくいかないという点について解説していきます。

 

外資系企業で英語が必要とされている職種

転職活動において英語のスキルは重要ですがそれだけのアピールでは良くないということがわかったかと思います。
一方で英語力がどの程度求められるのかという点も職種によってそのニーズは全く異なります。

例えば、外資系企業でも営業職は英語が不要なことも多いです。なぜなら、外資系企業は、日本で営業するために日本に進出していますので、営業先は日本であることが多いです。
つまり、日本語だけで仕事ができてしまいますので、英語が使えなくても問題がないということなのです。
そのほかにも、エンジニアや、工場系の職種も不要なことも多いです。

逆に、管理部門(経理や人事や法務など)やバックオフィス系は約80%程度の求人で英語が必要とされています。
また、管理職は職種問わず必ず英語が必要になります。

営業よりも英語が必要だなんて、意外かもしれませんが、管理部門はヘッドクウォーター(本国の意味)やリージョン(支店のような意味)と関わることが多く、ネイティブの人と接する機会が必然的に増えるため営業職などと比較しても英語が必要なケースが多いです。

さらに、役職が2ライン上(つまり上司の上司)が外国人ですと、英語の必要度合いが増してきます。
先程の管理職は上司が外国人であるケースが多いの、ほぼ100%英語が必要になります。

ただし、一部特例として、若手の場合は条件が緩和される場合もあります。


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転職にはどの程度の英語力が必要なのか?

英語のスキルだけで仕事をすることはできませんが、英語のスキルが高ければ高いほど、選べる職種の幅が広がります。また、英語のレベルによっては転職が難しい職業もあります。ここでは、どの程度の英語力があればどの職業に転職できるのかの目安をご紹介します。

現在日本の転職市場では、TOEICの点数から英語レベルを判断する企業も多くあります。(もちろん、それ以外の指標で判断されることもあります。)
参考値として、TOEICの点数で英語力の目安を確認していきましょう。

ホテル・空港の受付への転職:TOEIC500点以上

一般的にTOEICで500点以上あれば、日常会話レベルの英語が求められる職業への転職を目指せるぐらいの英語力を有しているといえます。
たとえば、下記のような職業です。

〇ツアーコンダクター、空港・ホテルのスタッフ
ツアーコンダクターや空港の受付など、外国人観光客を接客する仕事も、日常会話レベルがあれば転職することができます。
人と話すことが仕事なので、英語の聞き取り力や、コミュニケーション能力が必要となります。

〇通関士
通関士は、貿易会社や運送会社、空港で、荷物の輸出するための書類の作成や、審査申し込みを行う仕事です。
書類作成時に英語を使用しますが、書類作成時に決まった単語を繰り返し使うため、高い英会話力は必要ないでしょう。

〇システムエンジニア
外資系やグローバル企業のIT職は英語力のニーズが増加しています。英会話レベルは日常会話レベルでも転職が可能な場合もあります。
ただし、IT系の知識と経験はもちろん、システム開発・運営にかかわる英文仕様書の解読や、カウンターパートとのやり取りができるだけの英語力が求められます。

日系企業への転職:TOEIC750点以上

大手日系企業は、TOEICで750点程度の英語力を求めていることが多いです。特に業務で英語を使う仕事でなかったとしても、基本のスキルとして、ビジネスで使えるレベルの英語力求められます。

〇海外営業
海外の顧客に、商品やサービスを販売するのが海外営業です。グローバルな場で交渉を進められる高い営業力と英語力が必要となってきます。
1人で海外出張をしたり、海外企業の展示会に参加したりすることもあるため、読み書き・会話両方の英語力が求められます。

〇貿易事務
貿易事務は、商品を輸出入するための手続きや手配全般を行う仕事です。
書類の作成や税金の納付など貿易事務・営業事務の知識が必要で、仕事に関する専門的な英語力が必要となります。
ただし、主に読み書きがメインの業務となるため、英語での会話力はあまり求められません。

外資系企業への転職:TOEIC850点以上

外資系企業で英語を使う人材として採用されるためには、最低でも850点が必要となります。

〇外資系金融
外資系の証券・投資銀行では、顧客の資金調達や、M&Aの提案、株式の販売、投資における情報収集と分析などを行います。スムーズに読み書き・会話ができる英語力はもちろん、専門的な単語を含めた語彙力や英語でのコミュニケーション能力も重要です。

〇通訳案内士・通訳・翻訳
通訳案内士は、外国語で観光案内をする職業で、高い英語力と日本文化や歴史、旅行業などの知識が必要となります。臨機応変に同時通訳しなければならないため、高い英語力が求められます。
また、通訳や翻訳の仕事は、多岐にわたる領域で同時通訳や翻訳をする必要があるため、ネイティブ並みの英語力が求められます。

転職時に役立つ英語の資格を紹介

このように一口に英語を活用する企業への転職といっても職種や業種によって求められる能力が大きく違うことがわかります。
自分の目指す企業や職種に求められる英語スキルを正しく理解しその目安を超えられるように英語力を磨いていきましょう。

また、日本で英語の資格試験といえばTOIECが最も有名ですが自分の英語力を客観的に示すことができる試験は他にも多数あります。
TOIECだけでなく以下に挙げる資格を取得することでより自身の英語力をアピールすることができるでしょう。

<おすすめの英語資格>

資格名 概要
TOEFL ネイティブではない留学希望者の英語力を測る英語試験。リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングで構成されており、TOEICのよりもはるかに難易度が高い。
IELTS リスニング・リーディング・ライティングの筆記試験と、スピーキングの面接試験で構成。留学や海外での就職・移住の実現に必要な英語力を評価する。
BULATS ビジネスシーンに必要な英語コミュニケーション能力を測る試験。リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングで構成されている。外資系企業、海外企業、国際機関への転職におすすめ。
実用英語技能検定 英語のコミュニケーション能力を測る試験、いわゆる英検。リーディング・ライティング・リスニングと、面接で構成されている。総合的な英語力をアピールできるため、日系・外資系問わず重視される。
日商ビジネス英語検定試験 ビジネスシーンでの英語力・ライティングを重視した試験。書類作成や英文の解読が必要な仕事に就きたい場合は、特に実践的なビジネス英語力をアピールできる。
国連連合公用語英語検定試験 国際連合が普及活動の一環として行っている試験。国際協力や国際理解が必要なので、国際意識を高く持つ必要がある、国際機関や海外企業で働きたい場合におすすめ。
Versant リスニング力やスピーキング力を測る試験で、ウェブで受験するのが特徴。実践的なコミュニケーション能力だけが問われるため、外資系企業や海外企業への転職時に役立つ。

英語スキルのアピールだけでは転職はできない

ある程度英語が話せる人のなかには、「英語力を活かして仕事をしたい」「英語スキルを武器に転職活動をしよう」と考えている人もいるでしょう。もちろん英語スキルは、企業やポジションによっては、必須の重要なビジネススキルなので、そのような企業であれば、英語が堪能であれば転職活動で自己PRに使うことができるでしょう。

ただし、気をつけなければならないのは、志望先の企業にとって英語スキルはどの程度必要とされているのかということです。
実際、英語はどんな企業でも出来るに越したことはないです。選択肢も増えますし年収も上がるケースが多いです。しかし本質的に重要なのは、ほとんどの場合英語を使うことが仕事ではなく、仕事をする上で英語が活用できるということなので、単に英語ができるから採用しようという選択にはならないということです。

英語力だけではなく、特定の分野の専門性を持つことが重要!

英語は、あくまでも仕事を行うためのツールです。そのため、転職を成功させるためには、英語以外の「専門的」な知識・経験・スキルがあるのかが大きなポイントとなります。

実際に、英語が出来るだけで応募できる案件はそれほど多くありません。企業がまず求めるのは仕事をしっかり遂行できる能力を持った人材なので、英語だけできても採用されるのは難しいでしょう。
一方で、英語力とあわせて「営業現場で高い実績がある」「専門的なIT知識を持っている」などその他のスキルがあれば、企業からのニーズも高く、希望の職場に入社できる可能性が高くなります。

転職を考える際は、英語力のアピールだけでなく、英語以外の専門的スキルを伸ばすこと、そのスキルをアピールすることを考えましょう。

転職活動と英語力に関するよくある質問

本記事の振り返りの意味も兼ねて転職活動と英語力に関するよくある質問をご紹介します。

転職で英語力はアピールできるの?

志望先の企業によって英語スキルがどの程度必要とされているのかが変わってくるため、一概にアピールできるとは言えないでしょう。
一方で、英語はどんな企業でも出来るに越したことはく、求人の選択肢も増えますし年収も上がるケースが多いため、できて損はないでしょう。

外資系企業で英語が必要とされている職種は?

外資系企業の中でも、管理部門(経理や人事や法務など)やバックオフィス系は約80%程度の求人で英語が必要とされています。
また、管理職は職種問わず必ず英語が必要になります。

転職にはどの程度の英語力が必要なのか?

転職で必要な英語力については目指す業界によって変わるのですが、3つの目安をご紹介します。

・ホテル・空港の受付への転職:TOEIC500点以上
・日系企業への転職:TOEIC750点以上
・外資系企業への転職:TOEIC850点以上

転職時に役立つ英語の資格は?

TOIECだけでなく以下に挙げる資格を取得することでより自身の英語力をアピールすることができるでしょう。

資格名 概要
TOEFL ネイティブではない留学希望者の英語力を測る英語試験。リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングで構成されており、TOEICのよりもはるかに難易度が高い。
IELTS リスニング・リーディング・ライティングの筆記試験と、スピーキングの面接試験で構成。留学や海外での就職・移住の実現に必要な英語力を評価する。
BULATS ビジネスシーンに必要な英語コミュニケーション能力を測る試験。リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングで構成されている。外資系企業、海外企業、国際機関への転職におすすめ。
実用英語技能検定 英語のコミュニケーション能力を測る試験、いわゆる英検。リーディング・ライティング・リスニングと、面接で構成されている。総合的な英語力をアピールできるため、日系・外資系問わず重視される。
日商ビジネス英語検定試験 ビジネスシーンでの英語力・ライティングを重視した試験。書類作成や英文の解読が必要な仕事に就きたい場合は、特に実践的なビジネス英語力をアピールできる。
国連連合公用語英語検定試験 国際連合が普及活動の一環として行っている試験。国際協力や国際理解が必要なので、国際意識を高く持つ必要がある、国際機関や海外企業で働きたい場合におすすめ。
Versant リスニング力やスピーキング力を測る試験で、ウェブで受験するのが特徴。実践的なコミュニケーション能力だけが問われるため、外資系企業や海外企業への転職時に役立つ。

まとめ

今回は、転職時に知っておきたい「英語力がどの程度求められているか」について紹介しました。
TOEICをはじめとする資格試験の点数やレベルを提示できれば、客観的に自分の英語力を示すことができます。ただし、英語スキルは転職を有利に進めることができる1つのアイテムに過ぎないということも理解しなくてはいけません。転職で最も重要なのは、「業務で活かせる能力を持っているか」です。転職活動を行うときは、英語力だけでなく仕事で活かせる専門的な知識や経験、スキルをアピールするようにしましょう。

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