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化粧品業界での転職を成功させるために

景気の影響を受けにくく、業績が安定しているといわれる化粧品業界ですが、最近は社会構造の変化などにより、ビジネスも多様化してきています。そんな中で転職を成功させるためには何が必要か。どんな視点で会社を選べばよいか。業界経験を活かしたい方はもちろん、これから化粧品業界を目指す方にも分かりやすくご案内します。

日本の化粧品業界の現状

2018年度の国内の化粧品市場は約2兆6000億円。2013年度の2兆3000億円から毎年、微増を続けています。女性にとっての生活必需品ですから、景気に左右されることなく安定した業界だといわれてきました。さらに最近はインバウンドの増加、男性の化粧習慣の定着などにより、少しずつですが市場を広げています。

しかし好材料ばかりではありません。ご存知の通り日本は世界屈指の少子高齢化社会であり、2011年から人口も減少に転じています。すでにそのパイをめぐってシェアの獲得合戦が繰り広げられていますが、今後はさらなる激化が予想されます。

その中で生き残るためのポイントは、市場ニーズの変化をいかに素早く確実にキャッチするか。そしてニーズに応える価格・品質の商品やサービスをどう提供していくか。すでに成熟段階に入っている市場ですから、業界全体の大幅な成長は期待できないかもしれません。しかし競争を勝ち抜き、伸びていく企業はあるはずです。これからは各社の戦略やビジョン、事業展開や商品開発をより詳しく見ていく必要がありそうです。

販売チャネルが多様化しています

これまで化粧品業界は業態や販売形態によって、大きく次の4つに分類されてきました

  1. 高級化粧品・海外ブランド……主に百貨店の自社売場などで販売
  2. 制度品……取引契約を交わした街の化粧品店で販売される商品
  3. 訪問販売……文字通り、家庭を戸別訪問して販売
  4. 通信販売……カタログ・会員向けDMなどによって販売

しかし最近は量販店・ドラッグストア・コンビニなどでもコスメが売られるようになり、街の化粧品店は減少。訪問販売も衰退の一途をたどっています。そして、それらに代わって台頭してきたのがネット販売やEC(eコーマス)。さらにネットを中心とした「O2O」「オムニバスチャネル」といった販売戦略も登場してきました。

販売店を増やしたり、量販店やドラッグストアなどに販売網を広げたりすることを「マルチチャネル」と呼びます。これに対し「O2O(online-to-offline)」は、オンラインから実店舗(オフライン)への来客を促すという戦略。例えば会員証やDMをスマホアプリに集約する、ネット上でクーポンやポイントを付与して集客につなげるといった手法です。

また「オムニバスチャネル」は、オンラインストアや実店舗、販売・流通の様々なチャネルを統合して、総合的な販売チャネルを構築する手法。店舗、ネット(通販サイト・ファンサイトなど)、モバイルやSNSのほか、カタログ、マスメディア、コールセンター、屋外広告などを連動させ、あらゆるチャネルで顧客との接点を持とうという戦略です。

各社の新戦略をちょっとご紹介

いま、化粧品各社は様々な販売戦略に取り組んでいます。例えば南仏発祥の「ロクシタン」の日本展開を担う「ロクシタンジャポン」は主力製品である「SHEAシリーズ」のデジタルマーケティングに注力し、ECと実店舗が相乗効果を上げる仕組みを構築しています。その特徴は顧客データの徹底分析。ECでの購入情報と店舗のPOS情報を一元管理し、そのデータベースから顧客動線を導き出したのです。

結果、初回に店舗・2回目にECで購入したケースより、初回EC・2回目店舗という顧客が多いこと、さらに初回店舗・2回目ECという顧客の80%が3回目は店舗で購入していることが判明。ECが店舗の集客源になっていることをつきとめました。そこでEC上でのキャンペーンを強化。EC売上が2.5倍になる一方、店舗の売上も大幅に増加。まさに「オムニバスチャネル」の成功例といえるでしょう。

また最近は「パーソナライゼーション」という考え方も広がってきています。例えば米国生まれの「メイベリン」では、立体的なメイクが簡単にできるMaster Contourシリーズの市場投入の際にグーグルと業務を提携。オンライン上の検索・閲覧データなどから、ユーザーそれぞれの立体メイクの知識・立体メイクへの関心を調査しました。そして立体メイクのハウツー動画をシリーズ化してYouTubeに投稿。こうした動画を、視聴者の動態・購入意図に応じて、「疑問点に対する回答」「肌の色やタイプ毎の最適アドバイス」などの欲しい情報を得られるようにカスタマイズしたのです。

これにより900万人以上に、各々が求める立体メイクのヒントを提供。まさに「動画のパーソナライズ」で、一人ひとりのニーズに応える方法を作り出したのです。

新時代に求められる人材とは

販売手法や戦略の変化により、いま化粧品業界ではマーケティングやPRの強化が進んでいます。そのため、この分野の求人も増加中です。米国のある調査では消費者の69%が「できるだけオンラインで買う」と答えた一方、74%が「時間のあるときに実店舗で買う」と回答しています。実際に「ロクシタン」の例でもわかるように、消費者はオンライン・オフラインをうまく使い分けているのです。そのため両方のデータを総合的に分析できる「デジタルマーケティングの経験者」や、広い視野で新たな戦略を生み出せる「ECビジネスの立ち上げ経験者」が求められます。こうした分野では、もはや化粧品の知識は必須ではありません。WEBのスキルがあれば、業界未経験でも活躍できるチャンスが広がっています。

さらに越境EC(海外を対象としたEC)が増え続ける中、英語や中国語の語学力もより求められる傾向にあります。越境ECを展開する企業はもちろんのこと、国内ECに関わる仕事でも外資系企業なら本国とのやりとりが不可欠。職種を問わずビジネスレベルの英語力が必要とされるようになってきました。

またマーケティングやPRを社外に委託する企業も多く、広告代理店のアカウントエグゼクティブやアカウントマネージャーの求人が増えているのも最近の特徴です。

その他の求人ニーズにも変化あり

ECが台頭してきたとはいえ、実店舗での販売がなくなったわけではありません。百貨店インショップでの「BA(ビューティアドバイザー)」、販売員・BAの「教育トレーナー」、各店舗を統括する「SV(スーパーバイザー)」といった求人ニーズも根強く残っています。ただし、ここでも求められるスキルに変化はあります。BAならEC経由で来店した顧客への対応力、SVならオンラインデータに基づく戦略の実践力…という具合に。もちろん店舗や代理店を管理・育成する「リテールセールス」「代理店管理」「美容アドバイザー」などの職種でも、オンライン・オフラインの連動といった思考が不可欠です。

またコンビニのプライベートブランドや異業種とのコラボ企画といった商品の多様化、OEM需要の増加などにより、企画・開発・生産関連の求人ニーズも依然、高い水準。「製品開発(処方開発~製品設計)」「素材開発」「商品企画」「生産技術」「品質管理」などの経験者には、新たな転職チャンスも生まれています。さらに、より肌に優しい化粧品、しわ対策などの特性を持つ化粧品が求められる時代、化学・生化学・農学・薬学系のバックグラウンドを持つ技術者を求める声も高まっています。

「処方設計」「薬事関連」の経験者を即戦力として迎える企業も少なくありません。意外に思われるかもしれませんが関西には現在、西日本化粧品工業会に加盟する企業が686社もあります。未加盟の企業、原料などを扱う関連企業を加えれば数千社という規模になるかもしれません。関西に本社を置き、研究所・工場を併設している企業も多く、転職市場も活発に動いています。

どんな企業を選べばいいのか

現在、世界の化粧品市場では、1位「ロレアル(仏)」、2位「ユニリーバ(英・オランダ)」、3位「P&G(米国)」、4位「エスティー・ローダー(米国)」、5位「コルゲード・パリモリーブ(米国)」と欧米勢がトップ5を独占。日本勢も7位に「資生堂」、9位に「花王」が顔を見せています。

しかし事業規模だけで会社を選ぶことはお勧めしません。外資系なら日本にどんな拠点を置いているか、どんな販売手法を取っているか、今後有望なアジア市場に対してどんな戦略を取っているか…などがチェックポイントになります。

例えば「シャネル」は仏・米、そして日本の3ヶ所に研究拠点を置き、各国の女性の肌の特性や市場ニーズに合わせた商品開発を行っています。先述の「ロクシタン」や「メイベリン」は、独自のマーケティング戦略で大きな成長を勝ち取っています。また欧米の企業はフレグランスを花形商品としていますが、今後の市場性が最も期待される中国や東南アジアではスキンケア商品が重視されています。

そんな新興市場の攻略をリードしているのは、同じくスキンケアを得意とする「資生堂」などの日本企業です。まずは各社の文化・戦略・取り組み・今後のビジョンについて、コーポレートサイトなどでしっかりチェックすることが不可欠です。

そして「成長を続ける企業姿勢と競争力があるか」「人材への投資を惜しまない会社かどうか」を判断。その文化や戦略、ビジョンに賛同できるかどうかもポイントになります。有名な大手から、隠れた中小の優良企業まで、様々な企業の情報を収集し、自分の経験を活かせるかどうかをシビアに見極めることが肝要です。

 

私たちは外資系企業やグローバル展開する日系企業を中心に、これまで多くの方の「化粧品業界への転職」をお手伝いしてきました。皆さんがどんな経験をお持ちか、それをどんな企業で活かしたいか。丁寧にお話を伺った上で、最適なキャリアアドバイスを行います。

また各企業に関するより詳しい情報もご提供します。関東だけでなく関西でもご相談を受付中です。ぜひ一度、「アージス ジャパン」にご連絡ください。

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