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「デザイナー採用が難しい」と感じていませんか。求人を出しても応募が集まらない背景には、人材不足だけでなく、スキル要件の曖昧さやポートフォリオ評価のばらつき、現場と人事の認識差など複数の要因が絡んでいます。本記事では、採用が難航する理由を整理し、募集要件や選考体制、採用手法の見直しポイントを解説します。
目次

「デザイナー採用が難しい」と感じている採用担当者は少なくありません。求人を出しても応募が集まらず、選考が長期化してしまうケースはよく耳にする悩みです。多くの企業はこの原因を単純に人材不足に求めがちですが、実際の背景はもう少し複雑です。
デザイナーという職種は絶対数が少ないうえに、求められるスキルセットが年々広がり続けています。加えて、採用したい人物像が社内で言語化されていなかったり、ポートフォリオの評価方法が定まっていなかったりすることも、選考のミスマッチを招く要因になります。さらに、現場担当者と人事担当者の間で評価基準にずれが生じると、内定辞退や早期離職につながりかねません。
本記事では、デザイナー採用が難しくなる背景を5つの視点から整理したうえで、募集要件や選考体制、採用手法のどこを見直せばよいのかを具体的に解説していきます。自社の採用活動を振り返るきっかけとして、ぜひ参考にしてください。

「デザイナー採用が難しい」と言われる背景には、複数の要因が絡み合っています。ここでは、デザイナー人口の少なさ、スキルの変化、社内での人物像の未整理、ポートフォリオ評価の難しさ、現場と人事の認識差という5つの視点から、採用が難航しやすい理由を順番に見ていきましょう。
デザイナーという職種は、そもそも母数が限られています。総務省統計局の「労働力調査(基本集計)」によると、2015年時点の15歳以上の就業者は約6,376万人となっており、デザイナー人口は全就業者のうち約0.29%のみです。</cite>
さらに、レバテックの調査によると、Webデザインの求人倍率は7.5倍です(レバテックエージェントサービス 2024年06月実績)。</cite>限られた人材を複数の企業が取り合う構造に加え、Webデザイナーの就業形態は、社員よりフリーランスが多いことがわかっています。</cite>優秀な人材ほど正社員市場から離れやすく、採用競争は一段と激しくなっています。
デザイナーに求められるスキルは、この数年で大きく広がりました。かつてはデザインソフトを使いこなす技術力が中心でしたが、現在ではUI/UXの設計力やコーディングの基礎知識、マーケティング視点まで求められる場面が増えています。
こうした変化の速さに、企業側の要件定義が追いついていないケースも見られます。「デザインができれば良い」という曖昧な基準のまま募集をかけると、応募者が持つスキルと自社が必要とするスキルがかみ合わず、選考のミスマッチにつながりやすくなります。まずは自社が本当に必要としている役割を整理することが欠かせません。
デザイナー採用の現場では、採用担当者と現場責任者の間で「どんな人材が必要か」の認識が揃わないまま、募集要件が作成されてしまうことがあります。人事は経験年数やポートフォリオの見た目を重視しがちですが、現場はコミュニケーション力や業務の進め方を重視するなど、判断軸がずれやすいものです。
この状態で求人票を作成すると、応募者に伝わるメッセージが曖昧になり、ターゲットからずれた層からの応募が増える原因になります。採用したいデザイナー像を具体的な言葉に落とし込み、社内で共有しておくことが、後の選考をスムーズに進める土台になります。
ポートフォリオは、デザイナーの実力を判断するうえで欠かせない資料です。しかし、見た目の完成度が高くても、次のような要素までは読み取りにくいものです。
| 評価者 | 重視するポイント |
|---|---|
| 現場担当者 | 作品のクオリティ、実務適性、即戦力度 |
| 人事担当者 | コミュニケーション力、カルチャーフィット、条件面の折り合い |
この評価軸のずれが調整されないまま選考が進むと、判断に時間がかかり選考が長期化しがちです。候補者を長く待たせてしまうと、他社の内定を先に受けてしまう内定辞退のリスクも高まるため、評価基準のすり合わせが欠かせません。

デザイナーの求人を出す際、多くの企業がまず検討するのが求人媒体への掲載です。手軽に始められる一方で、掲載するだけで十分な応募が集まるとは限りません。媒体には登録している求職者の層に偏りがあり、募集したいデザイナー像と媒体の利用者層が合っていなければ、応募数は伸びにくくなります。
また、求人媒体は基本的に「転職を検討している人」への訴求が中心となるため、今の職場に満足していて転職活動をしていない潜在層には情報が届きにくいという特徴があります。優秀なデザイナーほど、転職市場に出てくる前に周囲からの紹介やスカウトで次のキャリアを決めてしまうことも珍しくありません。
さらに、募集要項の書き方が抽象的だったり、業務内容や待遇の記載が不十分だったりすると、応募を検討している人が判断材料を得られず離脱してしまいます。求人票を作成する際は、業務内容や勤務時間、賃金などを実態に即して正確に記載し、内容を変更した場合は掲載情報も速やかに更新することが、応募者との認識のずれを防ぐうえでも重要です。
求人媒体は採用手法のひとつとして有効ですが、それだけに依存するのではなく、自社に合った複数の手法を組み合わせる視点が求められます。次の章では、採用活動そのものを見直すための具体的なポイントを整理していきます。

ここまで見てきた課題を踏まえ、デザイナー採用を改善するために見直したい4つのポイントを紹介します。人材像の言語化から求人票の見直し、評価基準の統一、採用手法の多様化まで、順番に確認していきましょう。
採用活動を改善する第一歩は、自社が求めるデザイナー像を具体的な言葉に落とし込むことです。必要なスキルレベルはもちろん、担当してもらいたい業務範囲や、チームでの役割、大切にしてほしい価値観まで整理してみましょう。
言語化した内容は、採用担当者だけで抱え込まず、現場責任者や経営層とすり合わせることが欠かせません。関係者間で認識を揃えておけば、求人票の内容や選考時の評価基準にもぶれが生じにくくなります。人物像の解像度を上げることが、ミスマッチを防ぐ最も基本的な対策です。
求人票を人事担当者だけで作成してしまうと、実際の業務内容や職場の魅力が正確に伝わらないことがあります。実際に一緒に働くデザイナーや現場責任者の意見を取り入れながら、業務の具体的な流れや使用ツール、裁量の範囲などを盛り込んでみましょう。
現場のリアルな声を反映した求人票は、応募者が入社後の働き方をイメージしやすくなり、応募数の増加にもつながります。なお、求人票に記載する業務内容や労働時間、賃金などは実態と一致させ、募集要項を変更した際は掲載内容も速やかに更新することが大切です。
ポートフォリオの評価と面接での評価がそれぞれ独立してしまうと、選考担当者によって判断がぶれやすくなります。デザインの完成度だけでなく、課題解決の考え方や制作プロセス、コミュニケーションの取り方まで評価項目に含めた評価シートを用意しておきましょう。
評価基準を関係者間であらかじめ統一しておけば、選考のスピードが上がるだけでなく、候補者ごとの判断根拠も明確になります。客観的な評価プロセスを整えることは、選考の精度を高めるとともに、候補者に対しても納得感のある対応につながります。
求人媒体だけに頼った採用活動には限界があります。企業側から候補者に直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、社員からの紹介によるリファラル採用など、複数の手法を組み合わせることで母集団形成の幅を広げられます。
| 採用手法 | 特徴 |
|---|---|
| 求人媒体 | 幅広い層に周知できるが、転職潜在層には届きにくい |
| ダイレクト |
企業側から直接アプローチでき、狙った人材に届けやすい |
| リファラル採用 | 社員紹介のため定着率が期待でき、コストを抑えやすい |
| 人材紹介 |
スクリーニング済みの候補者紹介や非公開求人での募集ができる |
特に転職市場にあまり出てこない優秀なデザイナーにアプローチしたい場合は、業界に精通したエージェントを通じた人材紹介の活用も選択肢のひとつです。

ここまで紹介してきた改善策は、いずれも社内の体制づくりが前提になります。とはいえ、採用要件の言語化や評価基準の統一を自社だけで進めるのは、時間もノウハウも必要で簡単ではありません。特にデザイナー採用の経験が少ない企業ほど、何から手をつければよいか迷ってしまうこともあるでしょう。
そうした場合には、デザイナー採用に精通した人材紹介会社(エージェント)を活用する方法もあります。人材紹介会社を利用すると、次のようなメリットが期待できます。
自社の採用担当者だけでは接点を持ちにくい層にアプローチできる点は、人材紹介ならではの強みです。求人媒体や自社採用だけでは母集団形成が難しいと感じている場合は、アージスジャパンのような人材紹介会社への相談も、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

デザイナー採用が難しい背景には、人材不足という表面的な要因だけでなく、求めるスキルの曖昧さやポートフォリオ評価の難しさ、現場と人事の認識差、求人媒体との相性の悪さなど、複合的な事情があります。公共職業安定所の統計上、「美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者」に分類される職種の有効求人倍率は0.17程度となっており、1.0を大きく下回る水準で、求人数に比べて求職者が多い職種であることも押さえておきたいポイントです。
改善の鍵となるのは、採用したいデザイナー像を社内で言語化し、現場の意見を反映した求人票を作成すること、そして評価基準を統一した上で採用手法を多様化させることです。自社だけでの改善が難しいと感じた場合は、人材紹介サービスの活用も含めて、自社に合った採用体制を見直してみましょう。

デザイナー採用が難しいと感じる企業の採用担当者から、よく寄せられる質問をまとめました。実務で判断に迷いやすいポイントを中心に、簡潔に回答します。
未経験者採用は、育成体制を整えられるかどうかで有効性が変わります。教育担当者を配置できる、業務を段階的に任せられるなど育成の土台がある場合は選択肢になり得ます。即戦力を求める場合は、経験者採用と組み合わせて検討するとよいでしょう。
ポートフォリオがない場合は、面接での質疑応答や簡単な制作課題を通じて、思考プロセスや基礎スキルを確認する方法があります。実務経験が浅い候補者ほど、成果物以外の要素で適性を見極める工夫が必要です。
どちらか一方に絞る必要はなく、目的に応じて使い分けるのがおすすめです。幅広い層からの応募を集めたい場合は求人媒体、転職潜在層や専門性の高い人材にアプローチしたい場合は人材紹介が向いています。
採用期間は募集条件や選考体制によって差がありますが、要件が曖昧なまま募集を始めると長期化しやすい傾向があります。採用したい人物像を事前に明確にしておくことで、選考をスムーズに進めやすくなります。
企業規模にかかわらず、求める人物像を明確にし、自社の魅力を具体的に伝えることができれば採用の可能性は広がります。大手企業と条件面で競うのではなく、裁量の大きさや働き方の柔軟性など、自社ならではの魅力を打ち出す工夫が有効です。